コラム No.012 「大工修業」
「大工修業」
今回はこれから‘大工さんになりたい‘と思っている人のために、私の経験もふまえて書きたいと思います。
まず、最初に言いたいのは、どの職業ともまったくもって異なるということです。特殊です。まず、大ざっぱな給与の流れはこうなります。
見習い期間 | 日給¥5000~8000円 | 約3か月程度 |
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小僧期間 | 日給¥8000~10000円 | 約5年程度 |
お礼奉公 | 日給¥10000~12000円 | 約1~2年程度 |
職人 | 日給¥15000~25000円 | / |
これは、あくまでも基準であって個人の能力が最大に評価される職業と言っても良いでしょう。
この金額が高いか安いかは置いといて、この金額の中にすべての経費が入ります。移動の車、道具、設備、雑費など様々です。昔から、職人は‘ケガと弁当は自分持ち‘と言われるように、保険、税金もすべて自分で考えてやります。昨今では、会社が大分負担をするところも増えてきたようですが基本自分の事はすべて自己責任で行うことが職人です。良いような悪いような感じです。
さてこんな感じですが、私が感じる良い所、悪い所をお話しします。
まず良い所は‘自由‘です。
色々と良い所はありますが、職人は体一つと業をもっていればどんな所でも‘食っていくこと‘には事欠かないのです。仕事の自由、時間の自由があります。それと自分が手がけた物が後世まで残り、感謝される喜びがあります。これが職人の最大のメリットだと思います。
悪い所は、自由への代償です。
すべて自己責任ということです。徹底とした自己管理が必要です。遅刻も、早退も有給休暇もあり得ません。すべての責任が自分自身が負うことになります。こうは言ったものの、やはりやって見なければ解りません。
少しでも興味があったら自分の可能性を試してみてはいかがでしょうか。